May 2026
ベイカービーチ周辺には、海岸砂丘低木林が広がる。腰から頭ほどの高さの低木たちが、波を打ちながら斜面を隙間なく覆い尽くす。視界は明瞭。足元は大混雑。
西日が入る日の入りどき、そこは無数のきらめきで満たされる。輝きの正体は、低木林の先端。海風をうけ、細やかにそして一斉に、踊っている。彼らは小さく、繊細だ。
Coyote Bush, Sticky Monkey-flower, Mock Heather, Poison Hemlock, Lizard Tail, Yellow Bush Lupine…。
眺めているうちに、それらは練り切り和菓子になり、鶏の足になり、にやりとした口元になり、波立つ海原にも見えてくる。
そして、マルハナバチが忙しなく蜜を探す羽音と、ヒワダトカゲが素早く地面を這う音にはっとして、顔をあげる。
数分前あったはずの海岸砂丘低木林がより入り乱れて騒がしくなっている気がする。ランドスケープはいつの間に変身してしまったのだろう。